悪いことをした奴には何をやってもOKと信じて疑わない人が多すぎる
原ちゃんです!
最近の世の中の風潮というか、悪いことをした人には何をやってもいいと思ってる人が多いと思うんですが、どうでしょうか?
私は、いかんでしょそれはと思うんです。
加害者と被害者という関係で、被害者本人もしくはその家族が加害者に恨みを持つ。
これはある程度は仕方がないことです。
例えばある事件があり、その事件に全く関係の無い人間が、加害者の住所や顔を特定したり、それだけでなくその家族や親族の情報まで特定し拡散する。
そしてその行為をすることに対し、正義は我にありと信じて疑わない。
でもそれって、義憤に駆られてやっているんじゃなく、ただ自分は安全圏にいながら、自分よりマヌケで劣っている奴を攻撃したいだけに見えるんですよね。
でもそういうことをしている人に言わせると「嫌なら最初から悪いことなんてしなきゃいいじゃん」「悪い奴が悪いんだから、一生反省してろや」で終わりなんです。
別に「事件」とまでいわれるようなことでなくとも、ブログでの発言やツイートなどで炎上したときなども、その落ち度のあった人間をどこまでも追いかけて、掘り下げて、拡散する。
そしてそれはウェブ上で半永久的に残ることとなります。
少し前に「忘れられる権利」が話題になったのを憶えてますか?
自分の過去の失敗や落ち度、もっといえば犯罪歴などが検索エンジンで探せてしまうことに対し、検索エンジン側に検索結果の削除を求めることができる権利のことです。
海外では2011年頃からこの権利の法制化への動きが始まりましたが、日本ではまだまだこの権利の認知度自体がかなり低いです。
それどころか今年の夏に東京高等裁判所にてこの忘れられる権利を否定する判決が下されました。
曰く「忘れられる権利なんていう権利なんかねーし、似たような名誉毀損とかプライバシーの侵害と特別分けて考える必要ないっしょ?」という内容です。
インターネットって、Windows95から数えてももう20年以上経ってるのに何いってんの…って感じですよね。
でも確かにこの議論は非常に難しいんです。
単純にわかりやすくいえば「忘れられる権利 VS 知る権利&表現の自由」という構図が成り立ってしまうのです。
ですから司法も訴えや求めに応じて検索エンジン側にホイホイ削除命令を出すわけにもいかない(上記の忘れられる権利の全否定はどうかと思いますが)。
検索エンジンにしたって知る権利や表現の自由を守るという責務がありますしね。
とはいえ今この問題に対し、もっと真剣に考えるべきだと思うんです。
犯罪歴のある人が、何十年経ってもウェブ上で簡単に誰でも自分のことを検索できる状態におかれて、まともに社会復帰ができるでしょうか?
そんな人が自暴自棄になったら何をするのか?ってことですよ。
安全圏から正義を発信してるつもりの人は、そこまで考えているでしょうか?
自分がしてることはただの私刑だと自覚しているでしょうか?
私刑、つまり私的に他人を罰することって、認められてないんですよ。
悪いことをした人は、法に則って制裁を受けるのです。
やってしまったことに対し、今の法が生ぬるいのであれば、法が変わるしかないのです。
別に私は法が全てだといっているわけではありません。
最初の方にも書いたとおり、被害者とその家族が加害者に対し、通常から見れば過度な報復をしたり恨みを持つ。
これは限度ももちろんありますが、ある程度は仕方がない。その恨みにより法を犯すことだってあると思うんです。
それを受けた加害者が被害者を訴えれば勝ててしまうほどのことをすることもあるでしょう。
(あくまで“訴えれば”ですが)
人間ですもの。感情がありますからね。
私がいいたいのはなんというか、もっと低い次元での話というか…。
例えば、未成年が自分が喫煙してる画像をツイート→炎上→住所本名学校を特定される→拡散、っていう流れあるじゃないですか?
あれって未成年の喫煙自体は犯罪ではなく、ただの法律違反(罰則なし)でも、そのあとの特定→拡散の流れって犯罪なんですよね。
安全圏から攻撃して悦に入っていたつもりが、逮捕されるかもしれないんですよ?
一体何の得があってそんなことをするのか(損得じゃないでしょーけど)。
自分と同じ人間の、少しの落ち度を目ざとく見つけて、特定して晒してオモチャにして遊ぶ。
その精神が気持ち悪いと思うのです。
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