固定概念と固定観念、どう違うの? 

2016年12月21日

お勉強の時間ざます。

あなたは固定概念と固定観念、どっちを使えばいいのか迷ったことはありませんか?
私は、あります。

では今回はこれらの違いと意味を、少し掘り下げてみましょう。

まず意味から攻めていきます。
「固定」は置いといて、「概念」と「観念」と違いから。

あなたもこれを読んでるということは、スマホかPCを持ってるんでしょうし、辞書の引用はしませんが、ザックリといってしまうと、

「概念」= あるものに対する、客観的で共通したイメージ
「観念」= あるものに対する。主観的なイメージ

ってことです。ザックリしすぎですかね?

そういえば、「あきらめる」って意味でも「観念する」っていいますよね。関係ないけど。

例えばPC。

客観的で共通したイメージ(概念)といえば、
「インターネットやメール、ワープロや表計算ができる機械」とこんなところでしょうか。
100人に聞かせたら100人が「そうね。」というと思います。

では主観的なイメージ(観念)は、
「私の世界を広げ、夢を叶えてくれるスーパーツール」ですかね?今考えました。
100人に聞いても「ふーん、そう。」としかいいません。ただの私の主観ですからね。

ではここでさっき置いといた「固定」を持ってきます。よっこいしょ。

今度はまずは「観念」の方から。
「固定観念」良く聞きますよね。「固定観念にとらわれない柔軟な発想を云々」なんて言いまわしも良く聞きます。

例を出します。
Aという商品があったとします。
これがなかなか売れません。商品開発の現場では「消費者のニーズがわからない…Aはすごくいい商品のはずなのに…」と頭を抱えるばかり。

会議室では
「ではBという商品はどうだろう」
「いやそれじゃダメだ。次はCで攻めよう」
「違う!Dだっつってんだろ!」
「ちくわ大明神」
などと議論は紛糾。誰だ今の。

そこで新人ながらみんなに一目置かれている原ちゃんが口を開きました。
「別の商品を開発するのではなく、売り方を変えてみてはどうかね?」
重役、部長、課長は口々に「なんだあいつは。新人のくせに」「しゃべり方が変」「男爵っぽいよね」などとけちょんけちょんに言われてしまいます。
期待の新人原ちゃん、早くもピンチか!?

で、なんやかんやで原ちゃんの言う通り、売り方を変えたらAはバカ売れ。
社長も「あっぱれ、あっぱれじゃ!」とご満悦。
原ちゃん罵ってたおじさん達も「やるやるとは聞いてたけど、ここまでやるとはね!」「私は最初からやるとおもってたよ」「実は私は最初から原ちゃんの案に賛成だった」などとスーパー掌返し。
その後原ちゃんは出世街道ネコまっしぐら。

…ちょっと例が長すぎました。
つまり最初の会議室でのおじさん達は「売れるためには、いい商品を出せばいいんだ」という「固定観念」があったのです。
そして原ちゃんはその固定観念をぶちこわしたわけですね。

実際に漠然と「売れる商品とは?」とたくさんの人に聞いたとしたら
「使いやすいもの」
「安いもの」
など、いわゆる「いい商品」という答えの他にも、
「CMに売れてるタレント使う」
「人気ドラマとタイアップする」
などという答えも出てきそうですよね?

つまり上記のおじさん達の考えは、共通したイメージ(概念)ではなく、あくまで彼らの主観(観念)だったわけです。

さて、ここで「固定概念」の登場です。

実は…、固定概念っていう言葉は無いんです。言ってみれば固定観念の誤用です。

最初に
「概念」= あるものに対する、客観的で共通したイメージ
と書きました。

その表現されるイメージは「客観的」でみんなに「共通」している、つまり既に固定されたものなわけです。
わざわざ「固定」をつける必要はありません。

予想以上に長くなってしまいました(笑
ここまで読んでくれてありがとうございました。

ではまたっ!


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