仕事を辞めたい人へ

2016年12月28日

「そこのあなた、仕事を辞めたいと思っていませんか?」

朝起きると憂鬱な気分になるどころか、前日寝るときに「起きたら仕事か…」と思ってしまう。
出勤途中で「今日は休みたいな」「逃げ出せたらどんなに楽だろう」と考えてしまう。
土曜日の夜から、月曜日の朝のことを考えてしまう。

まず、私の個人的な考えとしては、本当に解決策などなく、辞めたくて仕方がないのであれば、辞めてもいいと思うのです。

でも先が不安で…、家族もいるし…、まわりに迷惑をかけてしまう…。
そんな風に考え、辞めるのを踏みとどまってしまう。

これは当たり前の反応なのです。
人は現状に慣れよう慣れようとするものです。つまり現状を変えようとするときは、それを止めようとする力が働きます。
あなたの無意識は、めまぐるしく環境が変わることを歓迎しません。

逆にいえば、現状を変えようとしたとき、それを思いとどまる方向に力が働くということは、あなたは現状が変わる方向に行こうとしていることの証左でもあります。

実際、仕事を辞める(変える)というのは、勇気がいりますよね。
しかし上記に書いた「まわりに迷惑をかけてしまう」ですが、これは全く心配しなくても大丈夫だと断言します。

この場合のまわりは、職場の人間や、親しい取引先などだと思います。
自分を育ててくれた先輩、自分が助けてあげた後輩、あんなに親しくしてくれている取引先…。

確かにわかります。それらに突然別れを告げる。いや、まともに別れを告げられず去ることになるかもしれない。
その瞬間は非常に心苦しいものがあるでしょう。

では1年後はどうでしょうか?
1年後もその人達は同じように考えているでしょうか?

おそらく、あなたのことを思い出すこともあまりなくなっているのではないでしょうか。
その人達にとってあなたは「1年前に辞めた人」の一言で説明が付きますが、あなた自身にとってあなたとは、この先何十年と続く人生というストーリーの主人公です。
つまり、逆にあなたにとってその人達は、たいした存在ではないのではないでしょうか。

別にあなたの価値が低いといっているのではありません。
これを読んでいる人の中で、仕事を辞めて、1年後にも惜しまれ続けている人なんて、いないでしょう。

そんなのはよほどのスーパープレイヤーか、盆暮れに部下が自宅に挨拶に来るとか、そんなドラマの中の人情部長みたいな人以外はいません。

上記のことを踏まえ、ちょっとじっくり考えてみてください。

少し、肩の荷が下りたような気持ちになりませんか?


その他、独身の人は関係ないですが、既婚者、特に子供をもつ人は「家族を養う」というとても大きな責任があります。
私にも妻も子供もいますのでわかりますが、これは相当なプレッシャーです。

「この選択をして、本当にこの先食わせていけるのだろうか」
「いざとなっても、泣きつける親戚はいないし、金を借りられるあてもない」
「金さえあれば…」

このプレッシャーを“完全に”克服するには「お金」しかないと思います。
でもそんなお金がある人は、そもそも現状を大きく変える必要などないので悩みません。

ただ実際に現状を変えたとき、ものをいうのは、普段どれだけ家族と会話をしているか、です。

例えばあなたが「今の仕事を辞めて、こういう方向に行こうと思う」と奥さんに相談したとき。
信頼関係が構築されていれば、なんやかんやと話はするでしょうが、結果的には賛成してくれるはずです。

逆に会話も少なく、信頼関係がそれほど構築されていないと、奥さんはあなたの話を半分も聞かない時点で反対してくるでしょう。

これから新しい一歩を踏み出す。上記に書いたようにあなたの無意識がそれに抵抗する中、必死で決断した状態のあなたにとって、これはけっこうダメージがでかいです。
人間は弱いもので、まわりに賛同者のいない中で、一人で鉄の意志を持ち続けるのは不可能に近いです。
ですが、たった一人賛同者がいるだけで、それははるかに容易なことになります。

もしあなたがこの「会話」という点において現時点で満足にできていないとして、それでもすぐにでも新しい一歩を踏み出したいのであれば、真摯に何日もかけて話をする覚悟を持ちましょう。
最初は相手もそれほど真剣に聞かないでしょうから、真剣なあなたに対し不誠実な態度を取られるでしょう。
途中で「こんな理解のない奴に、なんでこんな辛い思いして話さなくちゃいけないんだろう…一人になりたい」なんて思ったりするでしょうが、身近な人に応援してもらえるほど心強いものはありません。
あなたの精神状態は何日もの間上がったり下がったり、この下がったりがかなりきついですが、それも含めての覚悟です。がんばりましょう。
真剣に考え、話をすれば、きっと思いは伝わるはずです。


最後に「先が不安」なんてことはもう当たり前すぎてアッパッパーって感じです。
誰でも先は不安です。逆に不安じゃないなんて人は頭のネジがぶっ飛んでます。

現状は苦しい、現状を変えるのは不安。

それなら迷わず不安の方を取りましょう。なんたって、現状は苦しいのが確定してしまってるわけですから。

「もう少しガマンしたら、現状も少しは良くなるかも…」

大丈夫です。そんなことはありません。あなたの現状での歴史が語っています。
仕事上の現在の環境が苦しくて、ガマンしたとしても、どんどん悪くなる方が多いです。

したくないことをして苦しむより、したいことをして苦しみましょう!
その方がよほど建設的で、あなた自身もいきいきしてくると思いませんか?


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