平成29年分確定申告を今から準備!?セルフメディケーション、OTC医薬品で気になることを調べた。

2017年2月27日

原ちゃんデース!

前回からの続きで、確定申告の話です。
今回はセルフメディケーションとOTC医薬品について調べてみました。

前回の記事リンク:
[H28、H29年分確定申告]介護保険料など年金天引きを普通徴収にしたい。“給与所得者の”住宅ローン控除?セルフメディケーション!

まず言っておきたいのが、セルフメディケーションで節税できるのは平成29年分の確定申告からとなっている点です。つまり実際に確定申告をするのは平成30年2月16日~3月15日となります。

しかし「じゃあ今からやる必要ないんじゃねーの?」とはなりません!
みなさんご存じの「医療費控除」ってありますよね?
あれも1年分の医療費を翌年に確定申告するわけです。
つまり平成30年にする確定申告のために今から領収書を取っておくわけですね。

セルフメディケーションもそれと同じです。今から知っておかないと、現金に化ける領収書を燃えるゴミに出してしまうことになるかも知れません。
なので今からしっかり勉強しておきましょう!

いくつかの項に分けましたので、気になるところから読んでいってくださいませ。

  1. セルフメディケーションってなんなの?
  2. 対象になる市販薬、OTC医薬品ってなに?
  3. OTC医薬品をいくら買えば申告できるの?
  4. そもそも、私はセルフメディケーションで申告できるの?
  5. 「私はセルフメディケーション対象の人です」ってどうやって証明するの?
  6. というか、医療費控除とかぶってない?どうするの?
  7. まとめー!

セルフメディケーションって何よ!?

2017年1月1日から始まった制度で、厚生労働省が指定したOTC医薬品という市販薬を一定以上購入した人は「所得控除」を受けられるというものです。

所得控除を簡単に説明しますと、毎月の給料からあなたが払っている所得税は、あなたの所得に応じて決められています。
所得に税率を掛けて所得税の額を出すわけですから、いっぱい稼げばいっぱい取られるし、稼ぎが減れば税金も減ります。
この所得税の計算の元となる所得(課税所得)を、所得控除によって減らすことができるというわけです。

そして、所得控除をして得するのは所得税だけではないんです。
なんと翌年度の住民税も減ることになります。やったね!

なぜこのような制度ができたのかというと、目的は医療費の削減ですね。
医者にかかった場合、ほとんどの人は実際にかかった医療費の3割を自己負担します。
残りの7割はというと、あなたが払っている健康保険料(サラリーマンの場合は会社も払ってる)と、国または地方自治体の公費で賄っています。

対して市販薬は、いってみれば全額自己負担です。国の懐はちっとも痛みません。
これを促進した方が国が払う医療費が削減できるというわけです。

OTC薬品ってなに?どれ?どこに売ってんの?

正しくは「スイッチOTC医薬品」といいます。
「スイッチ」とは「転用」の意味で、「OTC」とは「Over The Counter」の頭文字を取ったもので、カウンター越しに薬を販売する形に由来しており、処方箋なしで買える市販薬のことです。
スイッチOTC医薬品とは「要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品」ってことです。

どこで買えるのか?って、市販薬ですからその辺の薬局、ドラッグストアで普通に買えます。

では、どの市販薬がスイッチOTC医薬品なのか?

厚生労働省が認めた有効成分を含んだ市販薬が対象です。
認められた成分数は83あります。
ただしこの数は平成29年1月13日現在でのものとなってますので、今後増える可能性もあります。

一応、厚生労働省が公開している有効成分リストを載せます。

リンク(PDFファイルです):
スイッチOTC医薬品有効成分リスト(平成29年1月13日時点)

見た方は気付いてしまいましたね…。
こんなの見ても何もわからないということを!

厚労省ホームページの、上のファイルが置いてあるところと同じところに品目リストもあったんですが、ちょっと見てみたところ数が多すぎてあまり参考にならなそうなのです…。
一応置いておきますね。

リンク(PDFファイルです):
対象品目一覧<平成29年1月17日時点>

しかし安心してください。
対象のものには以下のようなロゴが商品のパッケージに記載されています。
セルフメディケーションのロゴ
また、商品のパッケージだけじゃなく、商品のPOPにも表示されていますし、スイッチOTC医薬品を買ったときのレシートにも、商品名の左側に記号やマークが印字されて、わかりやすくされているようです。記号は各社で自由に設定されているようで、パッと調べた限り◆や★が確認できました。

※注
この制度自体が始まったばかりなので、対象商品への表示が間に合っていない状況です。
いつも飲んでいる薬があり、それが対象かどうか知りたい方は、上記リンク「対象品目一覧」から探してみてください。

いくら買えばいいの?税抜?税込?安売りの場合は?

年間で12,000円以上購入した場合申告ができます。
消費税も含めた税込価格で、安売りの時だろうと何だろうと、実際払った金額を算定します。

12,000円を超えた部分が所得から控除されるわけです。
15,000円分買った場合は3,000円が控除されることになります。
ちなみに限度額は88,000円ですので、12,000円と合わせて10万円分買うまでは恩恵にあずかれる計算になります。
10万円以上買っても税金上はなんの得もありません。
市販薬を年間10万円分以上も買わないと思うけど。

また、従来の医療費控除と同じく、金額は世帯合算で出しますので、今まで医療費が10万円に届かず医療費控除をあきらめていた夫婦二人世帯も、これならいけそうですよね!

セルフメディケーションで申告できる人の要件とは?

これがちょっと単純なのか複雑なのか…。
厚生労働省によると「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」とあります。
「一定の取組」とは、特定健康診査、定期健康診断、健康診査、予防接種、がん検診を指すそうですが、もっと具体的に知りたいですよね。

探しましたら、厚生労働省の資料に具体例があったので引用します。
リンク(PDFファイルです):
(平成29年1月27日時点)セルフメディケーション税制Q&A」より

具体的には、以下のものが該当します

  • 保険者(健康保険組合、市町村国保等)が実施する健康診査(人間ドック、各種健(検)診等)
  • 市町村が健康増進事業として行う健康診査(生活保護受給者等を対象とする健康診査)
  • 予防接種(定期接種又はインフルエンザワクチンの予防接種)
  • 勤務先で実施する定期健康診断(事業主健診)
  • 特定健康診査(いわゆるメタボ健診)又は特定保健指導
  • 市町村が実施するがん検診

※ 市町村が自治体の予算で住民サービスとして実施する健康診査は対象になりません

となっております。このうちどれか一つでも受けていればいいわけです。
サラリーマンの方は職場の健康診断でオッケーですし、個人事業主は市町村の健康診断か、インフルの予防接種を受ければ対象になりますね。

確定申告するときに「私は対象の人です」ってどうやって証明するの?

上の対象者の要件を調べていて気になりました。
「どうやって証明するんだろう?」って。

上記のように対象者が限定されている以上、確定申告の際に証明するものが必要となってくるはずです。
これまた毎度おなじみ厚生労働省が、証明方法をチャートにしたものがありました。
私が書くより見てもらった方が絶対早いので、リンクを張っておきます。

リンク(PDFファイルです):
【チャート】一定の取組の証明方法について

予防接種などの領収書は「原本を提出」となってますが、健康診断等の結果通知書の提出は、コピーも可となっております。

余談ですが、なんとなくですけど、実際に来年の確定申告をするときに、原本なりコピーなりを税務署に「提出」はしないんじゃないかと思ってます。
「提示」、つまり税務署の職員が確認するだけで良しとなりそうな…。
だって医療費控除で使う医者の領収書だって、税務署に行って確定申告しても返されますし、ましてやe-Tax(電子申告)だったらどうするんだって話ですよ。

医療費控除でも市販薬の購入って対象だったけど、その辺どうなの?

ここまででピンと来た人は鋭いです。
一時期テレビでも盛んにいわれてました、「ドラッグストアでの買い物も医療費控除に含めることができる!?」ってヤツです。
もちろんお菓子とか生活雑貨などはダメですけど、「病気やケガの治療のために、病院等に行かず、薬局で購入した医薬品」の購入代金は医療費控除の対象になるって話です。

これ今回のセルフメディケーションとかぶってますよね?
その辺はどうなるのかというと、どちらかを選択して申告することになります。
なんでかって、このセルフメディケーションは「医療費控除の特例」って位置づけなんです。
同一の税制の中での話なので、そりゃ両方はできませんよね。

なので、OTC医薬品の購入代金は、どっちでも(どちらか片方で)使えるということです。

まとめー!

確かに従来の医療費控除の10万円に比べたら、セルフメディケーションの12,000円はハードルが低くなりました。
上にも書きましたけど、夫婦二人世帯など世帯構成員が少ない世帯には朗報ですよね。

しかし、医療費控除なら取っておくのは「医者の領収書」なので、それだけ分けて保管するのは割と容易でしたけど、セルフメディケーションでの「ドラッグストアのレシートを取っておく」というのが、ちょっとめんどくさそうです…。
実際年が明けるまではどっちが有利になるかわからないわけですから、結局どっちも取っておかなくてはいけないことになりますし。

ちょっとこれは制度のツメが甘かった部分だと思います。
例えばレシートと一緒に出てくる割引券みたいに、セルフメディケーション用の控除証明書って形で別に出されれば良かったと思うんですけどね。

※余談の豆知識
「医療費控除できるのは10万円以上」ではないんです!まあほとんどの人はそうですけど。
この10万円という数字は「総所得×5%または10万円のいずれか低い方」という計算で出したものなんです。
総所得200万円の人はピッタリ10万円になりますので、所得がそれ未満の人は医療費控除のハードルが下がることになります。


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